遠方にいる夫のお母さま(90歳)は、無年金で困窮者向けの老人施設に入所。入所時には、いろいろな費用を工面するために、ご夫婦の生命保険を解約して用立てられたとか。現在は、毎月約5万円を援助。ご夫婦の収入が年金のみになる来年以降、支援を続けられるのか、自分たちの生活はやっていけるのか、不安を感じておられます。
親が経済的に自立していない場合、子ども世帯の生活設計に大きな影響を与えることも。ご夫婦の資金計画を成り立たせることを優先し、どの程度の支援が可能なのかを考えることが大切です。
ご主人の扶養になっているお母さまは、生活保護が受給できなかったとのこと。扶養を理由に、生活保護の適用外となるわけではありません。お母さまは無年金で、自宅は処分し、貯蓄もない状況。基本的には、生活保護の適用対象と考えられます。また、自分の最低限の生活を維持した上で援助の義務があるのは、夫婦間と子どもに対してまで。別居の親に対しては問われないようです。
ご夫婦の家計は、老齢年金を受給するようになっても、収入の範囲でやりくりできそう。ただし、自宅のリフォーム、病気や介護に備え、現在の貯蓄はご夫婦のために残しておきたいところです。貯蓄を取り崩してまで、お母さまに仕送りする余裕はないといえそうです。この現状を踏まえ、仕送り額の再検討を。そして、生活保護の手続きについて、再度、相談してはいかがでしょう。
お母さまは要介護3。今後は、寝たきり状態になる可能性も。引っ越しが可能であれば、ご夫婦の住む地域の特養を申し込まれるのも一考です。お金の支援は無理でも、身体的な介護の支援ができれば、ご納得できるのではないでしょうか。
遠方で暮らす母へ、仕送りを続けています。入所した施設の経費も負担。自分たちの老後の生活など、今後のことが不安です。
夫64歳(公務員) 妻62歳(主婦)
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
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