おひとり暮らしで収入は年金のみ。限られた状況の中で、しっかりと家計を管理されていることがうかがえます。
課題は、独立した生計を持つお子さま2人への送金。援助はよいのですが、援助する方にあまり余裕がない場合は考えものです。お子さまの世帯の収入が低かったり、離婚されていたりといった事情があり、すぐに援助をやめるのは難しいでしょうが、減額の話はしっかりとすべきでしょう。「贈与」ではなく、「貸し付け」の形態にされているのは、よい考えですね。
ご相談者の家計だけをみると黒字。そのため、援助する余裕があるように見えますが、あくまでも臨時支出がないときのみ。今後、入院や住宅の修繕など大きな支出が発生することも考えられます。その時、急に「援助はできない」となると、かえってお子さまの家計に打撃を与えるのではないでしょうか。援助は緊急時のみと割り切り、月々は必要最少限に。お子さま世帯の家計に問題があるなら、そちらを解決するのが先決です。
また、ご自身の葬儀や墓の管理などの費用として、お子さまに200万円を残しておきたいようですね。新しく生命保険の加入を希望したものの持病のために断られたとのこと。近ごろは、保険の多様化が進み、病気があっても加入できるものはあります。ただし、年齢や条件から保険料が割高に。また、損害保険会社の保険は、病死の場合に死亡保障が支払われないこともあるので、保険選びには注意が必要です。
保険を検討する際は、支払う保険料の総額と、受け取る保険金の金額をを比較してください。援助費用が減額となるのであれば、支払うつもりの保険料を貯蓄しておく方が、多くの金額を準備できる可能性もあります。
2人の子ども世帯へ、合計で月8万円を送金。「いつまでも援助はできない」と話していますが、自分の老後が不安です。
本人66歳(年金受給)
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
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