経済事情の厳しい中、しっかりと管理された家計運営となっています。「住宅」「教育」の支出のまっただ中ですが、先行きには明るい兆しも見えていますよ。
携帯電話代3台分を含む通信費をはじめ、家計に大きな無駄は見当たりません。自動車関連の支出が目立ちますが、通勤やご両親をサポートするためには仕方のない費用。私立高校に通うお子さまも、学費が全額免除になる特待生になるほど頑張っておられますね。家族の努力が黒字基調に表れています。今後の支出の課題は、まず教育費に絞ってみましょう。
教育費は、予想できる中でもっとも高額なお金と、それ以外に発生するお金に分けて考えましょう。最も高額なのは大学の学費。それ以外に生じるのが、クラブ関連費、修学旅行の積み立て、学習塾代、入試費用など。文部科学省の調査をもとに、高校生の間にかかるこれらの費用を年間で計算するとおよそ28万5000円になるので、収支の段取りを整えることが当面の課題です。節約可能な支出はほぼなく、貯蓄を取り崩すことになりそう。ただし、従来通りの積み立ては継続を。わずかずつでも増えていくはずです。
大学入学後は、給与増などがない限り、費用の工面は容易ではありません。このため、奨学金の利用も選択肢となります。その際のポイントは、できる限り借入金額を少なくすること。
お子さまが独立するころ、ご夫婦はまだ50歳。そこから老後資金の準備に取り掛かっても、十分に時間はあります。ご相談者なら、これまで家計のやりくりをみる限り、大丈夫だと思います。
最後に、健康面に気を付け、元気で動けることが一番の家計対策になることでしょう。
ようやく収入が安定し、賃貸料程度の住宅ローンでマイホームを購入。節約に励んでいますが、今後の教育費や老後資金が不安。
夫42歳(会社員) 妻42歳(会社員) 子15歳
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一
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