ザ・サークル｜試写室・劇場から

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ＳＮＳのコワ～い可能性をリアルに見せてくれる

フェイスブックやツイッターをはじめとする会員制交流サービス（ＳＮＳ）の利用者は多く、世界で起こったことをすぐさま伝えるインターネットなしの社会は考えられなくなった。だが、昨今ＳＮＳを使った、あきれるような事態も横行している。この映画を見て、あなたはどう思うだろう。

世界一のＳＮＳ企業に転職したメイ（エマ・ワトソン）は、カリスマ経営者ベイリー（トム・ハンクス）の目にとまり、新サービスを訴求するため、自らの24時間をネット上で全公開することになった。多くの人の注目を集めて時の人となるが、予想外の出来事を招いてしまう。

会ったこともない人と簡単に“シェアする”ことは本当に幸せで安心なことなのか、と問いかけられているようだ。もちろん、何事にも良い面と悪い面があるのだが、個人のプライバシーの侵害、少数者の意見を封じ込めていく多数者の横暴などについて考えさせられる。いま見るべき問題作だといえよう。ジェームズ・ポンソルト監督。

（ライター 宮田彩未　 ）