精霊の守り人
上橋菜穂子 新潮文庫・637円
子どもの頃のときめきを思い出す、女用心棒と幼い皇子の物語
最近読む本がビジネス書や難しい本ばかりになり、ハラハラドキドキすることがなくなっていませんか。そんな人には、児童文学をオススメします。児童文学といえば欧米のファンタジーを思い浮かべる人も多いと思いますが、本書は文化人類学者でもある著者が、古代日本をモデルにした日本的ファンタジーで、十分に大人も楽しめます。
命を狙われる皇子チャグムと彼を守る用心棒の女性バルサが、怒涛(どとう)のように押し寄せる苦難を、呪術や精霊という目に見えないものと関わりながら見事に切り抜けていきます。暑いこの季節、子どもに帰って「守り人シリーズ」を読んでみるのもいいのではないでしょうか。
【紹介者】
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
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