住宅ローンがあと3年残る中、奥さまの退職による収入減により、大幅な赤字家計となっています。貯蓄も底をつきそうな状況。待ったなしの改善が必要です。
まずは支出の面から。水・光熱費や通信費の一部、生命保険料、奨学金の返済など約9万円は、すでに自立しているお子さま関連の支出。これが赤字の一番の要因です。学生時代のように親が援助できる経済的余裕は、どこにもありません。このままでは、逆に子から親への援助が必要になる可能性もあります。お子さまのためにも、しっかりと現状を伝え、親子それぞれの財布を分けましょう。
また、日用品・雑費に計上されている4万5000円は高過ぎます。明細を把握し、ムダがないか確認を。住宅ローンについても、返済期間を少し延長できないか、金融機関に相談してみてはいかがでしょう。
お子さま関連の費用を差し引くと、毎月の支出は約27万5000円になり、赤字が5万円に減ります。現在、奥さまは、正社員の職を探されているそうですが、なかなか採用にいたらないとのこと。今は、貯蓄が底をつく前に、支出に足りる収入をとりあえず確保することが重要です。正社員にこだわらず、年間に必要な固定資産税や車関係費なども考慮して、月7万~8万円の手取りの確保を優先するのも一考です。
ご主人も、住宅ローン完済までは現在の収入を維持できるよう、60歳以降の就労計画について早めに考えておいてください。住宅ローン完済後の必要生活費は月額18万円程度に。あと3年間を乗り切れば、随分と楽になります。65歳以降は、ご夫婦の公的年金で必要最小限の生活費はカバーできるでしょう。
妻が体調を崩して退職後、家計のやりくりが難航。夫の定年後も、住宅ローンの返済が続きます。改善点を教えてください。
夫58歳(会社員) 妻53歳(主婦)
【回答者】
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹
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