TAP-THE LAST SHOW-
6月17日(土)からT・ジョイ京都、TOHOシネマズ二条で公開
作り手と演じ手の情熱が、燃えたぎってスパークする!
近ごろは、「相棒」で独特のキャラクターを光らせている水谷豊が、40年間も構想を温め、このたび映画監督に初挑戦した。その物語の核となるのがタップダンスで、クライマックスの24分間にわたって繰り広げられるショウは実に圧巻だ。
その男、渡真二郎(水谷)は、天才的なタップダンサーと評価されていたが、大けがで引退。今は、無気力なアル中おやじに成り下がっていた。そんなある日、昔なじみの毛利(岸部一徳)がやって来て、閉めることになった劇場の最終公演の演出を渡に依頼する。タップダンサーが集まり、厳しいオーディションの幕が上がる…。
ラスト・ショウに至る道はアクシデント続出だが、さまざまな人間模様が絡まり合い、それぞれの人生ドラマが熟成してゆく。年輪を重ねた男たちの起死回生にかける夢と、技を鍛えて一流になりたい若者たちの夢ががっちりと結ばれるさまにしびれる。監督の思いの熱さ、それに応えた人たちの熱さが沸点を超えたかのようだ。北乃きい、清水夏生ほか共演。
(ライター 宮田彩未 )