美女と野獣
TOHOシネマズ二条、T・ジョイ京都、MOVIX京都で公開中
鮮やかな人物描写と造形美、名曲の数々にうっとり!
ディズニーのアニメ「美女と野獣」をご存じの方も多いと思うが、このたび実写版が封切られた。ヒロインのベル役には、「ハリー・ポッター」シリーズでハーマイオニーを演じたエマ・ワトソン。エンターテインメントとしての華やかさを存分に味わえる。
魔女の呪いで野獣の姿に変えられた王子と、知的好奇心が旺盛で美しい村娘のベルが出会い、心を通わせて呪いを解くという物語に、かけ離れたものでなく、どこか親近感を覚えるのはなぜか。それは、他人の目というものが時にひどく冷たく、あからさまに、あるいはひそかに、人の心を傷つけてしまうということに関係する。野獣はむろん、ベルも周囲から「変わってる」と思われていて、“フツーがいい”という一般世間へのアンチテーゼが根底にあるのだ。
ワトソンの歌のうまさに驚いた。ベルが野獣と踊るロマンチックなシーンは、この映画の一番の見どころ。家具や調度品の姿でしゃべる人物キャラも面白い。野獣役にはダン・スティーヴンス。ビル・コンドン監督。
(ライター 宮田彩未 )