ゴースト・イン・ザ・シェル
TOHOシネマズ二条、MOVIX京都、T・ジョイ京都で公開中
テクノロジーの進化は人の心をどこへ運ぶのか?
士郎正宗によるコミック「攻殻機動隊」は、国内外に多くのファンを持ち、アニメやテレビシリーズ、ゲームなどにもなったが、今回、スカーレット・ヨハンソンを主演に実写映画化。近未来の凝った映像を味わいつつ、現代にも通じる問題提起を感じとった。
公安9課の少佐(ヨハンソン)は、ある事故から命を助けられ、最新技術による“義体”に脳を接続されて最強戦士として活躍していた。ところが、脳をハッキングして操作するテロ集団が現れ、捜査を進めるうちに、彼女はおぼろげな自分の記憶に疑いを抱き…。
SF映画好きなら、名作「ブレードランナー」を思い出すようなアジアっぽい街並みなど、ビジュアル的な楽しさがいっぱい。なまめかしいヒロインの義体が、ハードなアクションを披露するシーンも見ものだ。少佐が自身のアイデンティティーを探り、たどり着いた真実から、テクノロジーが生み出すかもしれぬ悲哀が顔を出す。ビートたけし、桃井かおりが重要な役どころで登場。ルパート・サンダース監督。
(ライター 宮田彩未 )