舞台
西加奈子 講談社文庫・594円
自意識に苦しむ〝自分〟と向き合う 過酷なニューヨーク一人旅
他人の目を意識しすぎてつらくなることはありませんか。この小説の主人公はまさにそんな自意識過剰な自分に苦しんでいるタイプです。
主人公は一人で誰も知らないニューヨークに行き初日に目の前でパスポートを盗まれます。しかし周りが気になり追いかけたり、助けを求めたりできず、ひたすら街をさまよいます。そして最後にそんな自意識過剰な自分を受け入れ、苦しみから解放されるのです。
全ての人がありのままの自分を好きなのでしょうか、自分を嫌なこともあるのではないでしょうか。そんなときはこの小説を読んで、なりたい自分を演じてみてはいかがですか。人生を自らが主人公の舞台として。
【紹介者】
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
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