でんげい
2月11日(祝・土)から京都みなみ会館で公開
大切な何かをつかんだ、かけがえのない青春の日々
大阪にある白頭学院建国高等学校の伝統芸術部(略して“でんげい”)のメンバーが、全国大会に向けて頑張る姿を描いたものだが、じ~んと胸を焦がすような感動に包まれる。自分の若き日がよみがえってくる人もいるだろう。青春ってやっぱりええなあと思う人もいるに違いない。
昨年の大阪アジアン映画祭でも高い評価を得たドキュメンタリー映画。“文化のインターハイ”と呼ばれる全国高等学校総合文化祭に、在日コリアンの高校生たちが、「地神パルキ」という伝統的な演目で挑む。チョン・ソンホ監督は、繰り返されるハードな稽古風景とともに、生徒たちのあどけない日常、仲間や家族や先輩たちのサポートを映し込み、一度しかない青春の情景を鮮やかにつづっていく。
チャ・チョンデミ先生の容赦ない言葉に涙ぐみ、自信を失いかける生徒もいる。だが、サプライズの場面でもわかるように、先生の厳しさの裏にある真の思いを生徒たちは確かに受け取る。ユンナが歌う「HOPE」も爽やかでイイ!
(ライター 宮田彩未 )