ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち
2月3日(金)からTOHOシネマズ二条、MOVIX京都、T・ジョイ京都で公開
おとなの冒険心を刺激する異次元世界のファンタジー
造形的にも、お話の語り口にも風変わりな個性を発揮し、鬼才と呼ばれてきたティム・バートン監督。この作品にも彼の持ち味が十二分に生かされ、最後までワクワクさせられるし、温かさに満ちた後味も印象的だ。
主人公の少年ジェイクが心を寄せるのは、昔から不思議なお話を聞かせてくれた祖父のエイブだ。しかし、「島へ行くんだ」とジェイクに言い残して、エイブは奇妙な最期を遂げる。ショック状態が続くジェイクだったが、精神科医にも勧められ、かつて祖父が住んでいた島を訪れる。それは驚くべき秘密と出会う冒険の始まりだった…。
時間のループという概念が小さなお子さんにはわかりづらいかもしれず、おとなのためのファンタジーだなあと思う。島に存在するミス・ペレグリンをはじめ“異能者”のこどもたちは、「他人と比べて変わっているのは悪いことだろうか?」という問いかけそのものだ。ジェイクが自分の本質を理解する成長物語にもなっている。エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールドほか出演。
(ライター 宮田彩未 )