今以上のローンの利用は控えて
保険の見直しは保障内容を重視
大きな支出が重なり、貯蓄額が減った通帳を見ると寂しい気持ちになりますよね。ですが、自分の夢や希望がかなえられたのですから、決して無駄ではありません。
ただし、計画は必要です。月々のローンの支払い額は、手取り収入の30%以上。住宅ローンに限ればそれほど高い割合でないこと、あと6年ほどで他のローンが完済することを考えると危機的な状況ではありませんが、これ以上のローンは控えましょう。
これからは、お子さまの成長に伴う支出増や教育費の準備が家計のメインテーマとなります。例えば、小中学校が公立、高校大学で私立に進んだ場合、教育費の目安は1115万円(文部科学省「子どもの学習費調査」より)。こども保険の満期保険金400万円を差し引いて、残りは715万円。準備は早めに取り掛かりたいものです。
当面は、毎月4万円、ボーナス時20万円の年間70万円を目標に。教育費以外に、老後資金づくりもそろそろ始める時期。黒字家計ですが、気を緩めるわけにはいきません。支出で目立つのは通信費。さまざまな料金プランを検討して、2万円を切るところまで抑えてください。
保険の見直しについては、保険料だけではなく、内容のチェックも必要です。死亡保障や医療保障、生活保障、個人年金など、いついくらの保険金・給付金が受給できるのか、よく理解することが大切です。金利水準を考えると、貯蓄目的の保険は積極的にはおすすめできません。ご相談者の場合は、死亡保障や医療保障を中心とした比較的割安なプランを検討してはいかがでしょうか。
最後に、老後資金の準備は、コツコツと長期にわたる積み立てで、中途解約ができず、節税面も重視するのが基本。可能なら、投資、確定拠出年金、生命保険を上手に組み合わせるとよいでしょう。