年間で貯蓄224万円が目標
出産時の収入減への対策を
「これから二人の人生が始まるぞ」という思いが伝わってきます。一方で、子どもができるまでの貯蓄の充実期間と上手に向き合っておられるバランスのよい家計です。
あれもこれもと夢が広がりますが、時系列で並べてみましょう。まずは出産、その後の一戸建て購入、子どもの独立、夫の退職と続きます。その合間には、家族旅行や車の買い替え、住居のリフォームなども考えられます。
大きな支出の目安としては、住宅購入の頭金600万円、高校・大学で私立に通うことを想定した教育費用2000万円、一般的な老後生活の費用3000万円。住宅ローンを借り入れる場合、物件価格3000万円で頭金がその20%、返済期間30年なら、月々の返済額は7万7500円程度に。借入期間を長くして月々の負担を軽くすることもできます。
ご相談者の家計から考えると、貯蓄の目標額は、現在よりも多い月12万円と妻の年収分80万円の年間224万円。ただし、出産時は妻の収入がなくなることを考えておかなくてはいけません。このため、物件価格を抑えることも選択肢のひとつ。また、妻の復職、投資など手持ちの現金に働いてもらうことも課題に上がります。
教育費は、高校・大学にかける予算を少しずつ減らすことも可能。教育にかかわる公的な援助が充実してきているので、今より負担が減少することもあるでしょう。
一方、公的年金は社会情勢の影響を受け自助努力の部分が大きく増える可能性があります。老後の生活プランは常に見直しを。老後費用は、給与の天引き制度を利用すれば確実にためることができます。最後に、保険は目的がなく、とりあえず加入している様子がうかがえます。保障額よりも、保障内容を重視し、生涯を見据えた保険プランを検討してはいかがでしょうか。