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かけいぼ診断 ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計の色んな悩みにお答えします

質問

マンションのローンも改修も完了
今後の医療費が気がかりです

夫80歳 妻78歳

夫婦二人だけの生活になって20年。自宅マンションはローンを完済し、リフォームも済ませました。子どももすでに独立。今年は、終活のつもりで夫婦で入れる納骨堂を購入しました。気がかりは、今後、医療費が増えるのではないかということ。保険が掛け捨てなので、この見直しを中心に、家計に無駄がないかについてもアドバイスをお願いします。

支出を見直す必要がない家計簿
先々への不安は割り切りも必要

年金生活の中で、しっかりと貯蓄ができている堅実な家計簿です。

一般的に見直しをしやすい項目は、お小遣いや食費、日用品・雑費などを挙げることができますが、ご相談者の場合は貯蓄ができており、あえて見直す必要もないでしょう。支出によって、“豊かな生活”という価値あるものを手に入れているとお考えください。現在の暮らしを同じように続けていても、基本的にはお金に困ることはありません。

生命保険については、高額の死亡保障は必要ありません。葬式代くらいの保障があれば大丈夫でしょう。医療費も高額療養費など公的医療保険を頼りにできるので、あまり大きなものは必要としません。となれば、保障は最低限でよいのでは。金銭的な問題よりも先々に対する不安とどう付き合うかで、保険の必要性は変わってきます。万一の場合は、貯蓄があると割り切ってみるのも一つの考え方です。

一方で、訪問販売や点検商法など高齢者の被害が多い事案にも注意を払う必要があります。本人や家族が気を付けることで、被害を未然に防げます。

もし、のちのち判断力が衰えるのではないかとご心配なら、「任意後見人制度」などの活用を検討されてはいかがでしょうか。依頼先は主に司法書士などの専門家ですが、親族も可能です。司法書士に依頼すると、月3万~5万円ほどの費用がかるようです。ただし、資産の着服といったトラブルも聞かれるので、信用できる人の見極めが大切になります。

さらに、資産をめぐり遺族がもめないように配慮しておくことも、考えておきたいですね。もっとも効果的なのが遺言書です。費用はかかりますが、信頼性が高いのは、公証人役場で作成する「公正証書遺言」。ご夫婦で課題に向き合いながら、仲良く楽しい毎日をお過ごしください。

【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一

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