ぐるりのこと
梨木香歩 新潮文庫・464円
身の回りから世界へ広がる、創作への思いをつづったエッセー集
この本は小説家の著者が自分の身の回りのこと、つまり「ぐるりのこと」から、世界のことへと思考を広げていく過程をつづったエッセー集です。
自らの山小屋で起こったお隣との境界線問題から、主義も思想も価値観も違う世界の相手に対する、日本という国のあり方へ。偶然見たアニメ「キテレツ大百科」から、人が持つ母性のあり方へ。それらに至る著者の思考の過程がそのままにつづられていきます。
作家が示す、ぐるりのことから世界に心を開くということとは。小説家の思考力のすごさをあらためて感じる一冊です。ぜひ、この本を読んで自由に思考する大切さを感じてみてください。
【紹介者】
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
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