猫なんかよんでもこない。
1月30日(土)からTOHOシネマズ二条で公開
猫2匹を押し付けられた犬派青年が手にしたものとは?
テレビのCMなどを見ていると、近ごろはどうやら猫ブームだ。私も大の猫好き。長年連れ添った猫ちゃんふたりと永久の別れをした時は号泣したものだ。そういう猫派をたまらなく愛しい気持ちにさせるのが、この映画。同名の人気コミックスを、山本透監督が映像化した。
ボクシング界での活躍を夢見るミツオ(風間俊介)は、漫画家の兄とふたり暮らし。ある日、兄が2匹の子猫を拾ってきて、俺は締め切りで忙しいからと、ミツオに猫たちの世話を押し付ける。猫なんて嫌いだよ~とあらがうミツオだったが、アパートの大家さんやふと知り合った猫好き女性の後押しもあり、少しずつ猫たちとなじんでいく。だが、ボクサーとして致命的な症状の出現と、突然の兄の帰郷で、ミツオは大ピンチに!
一緒に暮らせば、どんな動物でも家族同然だ。この映画でも、実によく撮ってるなと感心するほど、猫たちの表情が言葉を超えたものを伝えていて、やがて主人公の家族となっていくのだ。題名のとおり、呼んでもこないけど、勝手な時には寄り添ってくる猫。これが面白いかつまらないかで、猫派、犬派になるのかなと思ったりする。つるの剛士、市川実和子、松岡茉優ほか共演。非・猫派でもきゅんとくるような温かタッチのドラマだ。
(ライター 宮田彩未 )