まず、支出を詳細に把握
妻の仕事復帰はあせらずに
ハードなお仕事のご主人を支えながら、重いアレルギー疾患のあるお子さまに配慮して、日々のやりくりを頑張っておられるご様子。食費や水・光熱費など、とても上手に抑えられています。
その中で気になるのが、家計簿上は黒字にもかかわらず、貯蓄ができていないこと。これは、把握していない支出がたくさんあるという状態なので、細かくチェックして、使途不明金を減らしていきましょう。そして、負担が大きいのが、住宅ローンや奨学金の返済。住宅ローンのボーナス払いを除いても、ご主人の手取り月収に占める負担率は32%に上り、家計を圧迫しています。
奥さまは、ご自身の奨学金を「自分で働いて返済したい」と考えておられるとのこと。その一方で、保育料や食物アレルギー疾患のあるお子さまを預けることに不安を感じておられるよう。
お金とお子さまの状況をてんびんにかけるのは難しいですが、現時点で結論を出すのではなく、「子どもが3歳になったら働く」といったような目標を定めてみては。3歳児になると保育料は下がる傾向にありますし、お子さまの症状も徐々に落ち着いてくるかもしれません。「それまでは思いっきり子どもとの時間を楽しむ」と割り切ることができれば、気持ちも軽くなりますよ。
住宅ローンは、奥さまが仕事に復帰したら、ご主人が定年を迎えるまでの間での完済を目指して「期間短縮型」の繰り上げ返済をしていきましょう。また、1歳のお子さまが大学を卒業するとき、ご主人は61歳。繰り上げ返済の準備と併せて、下のお子さまの学資保険にも加入するなど、教育費も確実にためていけるよう心がけて。
老後のためにためておきたい貯蓄は、退職金を含んで3000万~4000万円といわれています。将来も見据えた上で、堅実な家計運営を続けていってくださいね。