メカニックデザイナーの仕事論
ヤッターマン、ガンダムを描いた職人
大河原邦男 光文社新書・799円
ガンダムにガッチャマン。数々の作品が描かれた、その舞台裏とは
戦闘機が翼と機首を折り畳み箱形に変形、前後に上半身と下半身のパーツが合体しロボットになる。これは「機動戦士ガンダム」のギミック。著者はこうしたアニメにおけるメカ本体、武器、コックピットから合体変形のプロセスまで精緻にデザインする専門家だ。
格好いいメカを正面からデザインするだけならたやすい。だがメカはアニメの中で縦横無尽に活動する。360度からの視点と、操縦席にはどう乗り込む? ミサイルの出所は?といった細かな設定も盛り込む必要がある。アニメといえどうそのないデザインが著者の信条。その姿勢にアニメ、玩具業界からの引き合いは絶えない。この道40年の仕事の流儀と回想録。
【紹介者】
月と六ペンス 柴垣希好さん
月と六ペンス 柴垣希好さん
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