食器と食パンとペン わたしの好きな短歌
安福望 キノブックス・1728円
ささやかな日常を切り取る、短歌とイラストのコラボレーション
本書は、一人のイラストレーターがさまざまな現代歌人の短歌を紹介した歌集です。すべての短歌に、やわらかで愛らしくどこか鋭さのある絵が添えられており、それによってことばの世界はより自由に広がり、すっと心に届くようです。
見過ごしてしまいそうなほどささやかな一瞬を切り取り、パッと鮮やかに目の前に差し出してくれるような短歌の数々。読んでいると、そのささやかで大切なものの積み重ねで日常が形づくられていると、あらためて気づかされます。
古くから私たちの体になじんできた短歌のリズムと日本語の響きに、夜眠る前やほっと一息つく午後の時間、一人でじっくり浸りたい一冊です。
【紹介者】
マヤルカ古書店 なかむらあきこさん
マヤルカ古書店 なかむらあきこさん
()