経済的に余裕があるはずの家計
支出を把握し費目ごとに予算化
3人のお子さまの成長を楽しみながら、家事や仕事にご夫婦で協力して頑張ってこられたことかと思います。第2子も小学校に入り、少しは気持ちが楽になられているころではないでしょうか。
まだ第3子の保育料がかかっているとはいえ、今がお金のため時です。貯蓄がなく、毎月の収入を使い切っている状況は、かなり深刻と言えます。ここは、覚悟を決めて家計改善に取り組みましょう。児童手当を含めた世帯月収は約58万円。決して、「毎月の支払いで大変」になるような家計ではありませんよ。
経済的にゆとりがあるのに貯蓄ができないご家庭では、支出が把握できていなかったり、多額の使途不明金があったりといった傾向が見受けられます。これは、気持ちのどこかに油断がある表れです。ささいな金額でも、積み重なると大きな金額に膨らみます。
ご相談者の場合、まず、食費を含めた「その他」21万7000円を何に使っているのか、正確に把握することが大切です。食費以外に考えられる支出は、日用品、奥さまの小遣い、外食代、レジャー代、ガソリン代などではないでしょうか。クレジットカードの利用明細も確認しておきましょう。
“貯蓄体質”に変わるためには、さらに、費目ごとの予算を決めて、計画的に使う習慣を身に付けていってください。
現在の家族構成などから考えると、月7万円はためられるはずです。給与からの自動積み立てや財形貯蓄なども上手に利用しましょう。
なお、ご主人が65歳になるまでに住宅ローンを完済するには、毎年、約35万円の繰り上げ返済が必要です。住宅ローン減税分は、繰り上げ返済用資金として取り置きを。また、せっかくの貯蓄を安易に引き出してしまわないよう、「学費」「老後」「住宅ローンの繰り上げ返済」といった具合に、目的別に口座を分けておくことをお勧めします。