住宅ローンのない世帯なら
年間手取り30%分の貯蓄も
私立中学の受験を検討されておられるとのこと。京都府の私立中学進学率は、全国平均よりも高いとはいえ12%程度。公立中学校と比較して3~4倍の教育費がかかるため、しっかりとしたマネープランに基づき、判断したいところですね。
資金計画を立てる際、住居費、教育費、老後資金の三大支出のバランスを考えることが大切です。ご相談者の場合、住宅ローンがないので、教育費を払いつつ、老後資金を確保できるかがポイントになります。
老後のための貯蓄の目安は、一世帯当たり3000万円程度といわれています。仮に夫の退職金が1000万円なら、現在の貯蓄分を差し引いた1350万円が目標額です。60歳までの15年間で積み立てるとすると、年間目標額は90万円。現在の年間貯蓄額が120万円とのことなので、教育費に回せるのは30万円です。
一方、私立中学の年間教育費は、教科書代や修学旅行費用、給食費、塾・習い事など大まかに考えて130万円程度。現在かかっている教育費が年間約50万円、教育費に回せる貯蓄分が30万円なので、不足分は年間50万円となります。
この50万円を捻出するのは難しいように思うかもしれませんが、住宅ローンのないご家庭なら、年間手取りの30%程度は貯蓄に回すことも可能なはず。ご相談者の場合は、180万円ほど貯蓄できそうです。冬から受け取る予定の奥さまのボーナス約20万円に加え、月約3万円の積み立ての増額が目標です。
節約方法は、まず、通信費を半額に。生活費に含めているあいまいなお小遣いを、定額制にしましょう。車2台とバイク1台は、年間のコストを計算し再検討。また、お子さまの誕生日やレジャーなど年間のイベントは、予算を決めて計画を立てましょう。家族一丸となって、家計改造を実行してみてくださいね。