アンソロジー お弁当。
PARCO出版・1728円
41人の著者がつづる お弁当のあたたかな思い出
子どものために作るようになって、あらためて意識するようになったお弁当。子どもが小学校にあがるときに一緒に選んだ小さなお弁当箱は、どんなに忙しいときでもぎゅっと詰めた愛情をわが子に届けてくれるような気がして頼もしい。
本書は41人の著者がつづるお弁当の物語。つづられる記憶の中のお弁当からは、なぜかその人自身の姿が浮かび上がる。
著者のひとり、筒井ともみさんは子どものころに出合った印象的で特徴のあるおにぎりを挙げ、冷静であたたかな目で、母親像と子どもの気持ちを紡ぎだす。どきどきしてお弁当のふたを開けた幼いころのように、あたたかな記憶のふたをそっと開けたくなる一冊。
【紹介者】
マヤルカ古書店 なかむらあきこさん
マヤルカ古書店 なかむらあきこさん
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