老後資金は、積み上げが必要
健康への意識が医療費対策に
長い間お疲れさまでした。充実したセカンドライフのために、これからの生活にかかるお金を確認していきましょう。少し先の話になりますが、奥さまの年金受給額については、年金定期便を確認してみてください。
支出は、「生活に必要なお金」「大きな病気や介護などに備えるお金」「子どもたちに残すお金」「レジャーなどを楽しむお金」といった具合に、目的をイメージしながら計画するのがお勧め。ご主人の年金の範囲で、「生活に必要なお金」「楽しむお金」が準備できます。今後は、食費や健康保険・年金分の支出が減ってくると考えられるので、十分に対応可能でしょう。
となると、課題は「備えるお金」「残すお金」の準備です。特に、「備えるお金」は、高額が必要となることも。不必要に終わることもありますが、老後の安心のためにはもう少し積み上げが必要です。目標は、現在の貯蓄と合わせた1500万円。奥さまが退職されるまでの収入を貯蓄に回せば、実現は可能です。
「備えるお金」を準備するもう一つの方法に、保険の利用があります。しかし、ご主人は既に持病があるとのこと。となると、新たな医療保険への加入は難しいでしょう。加入条件緩和型などの保険商品もありますが、保険料が割高となるため、お勧めはできません。
ただし、後期高齢者医療制度の対象(75歳以上)になれば、公的な医療制度からの援助が大きくなるため個人の負担が抑えられます。また、リウマチは、長期にわたって入院するケースがあまりないことを考え合わせると、深刻になりすぎなくてもよいかもしれません。
「ある程度まとまったお金があるなら、医療保険は必要ない」と言い切る保険の専門家もいるくらいです。日々の生活で健康に気をつけることの方が、医療費対策として有効といえるでしょう。