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試写室・劇場から

きっと、星のせいじゃない

TOHOシネマズ二条、T・ジョイ京都、MOVIX京都ほかで公開中

©2014 Twentieth Century Fox.

限られた命を意識するから、いとしさはつのり、日々は輝く

ヒロインの少女は、常に酸素ボンベが離せない末期がん患者で、お相手の少年は骨肉腫により片脚を失った。こう書くと、重くて暗いストーリーなのだろうという先入観を与えそうだが、この映画は昨年アメリカでの公開後、インターネットのフェイスブックで「いいね!」の膨大な支持を集め、世界的にも大ヒットしている。その理由は、ポジティブと言ってもいい軽やかさとともに、見ているこっちが元気づけられるようなパワーを放っているからだ。

17歳の少女ヘイゼルと18歳のオーガスタスは、がん患者を支援するグループで知り合った。自分の今に対してクールでシニカルな意見を持つヘイゼルだけど、そんな彼女にオーガスタスは恋をして、彼女にとびきりの贈り物をする。それは、ヘイゼルがずっと愛読している本の著者と出会う旅だったが…。

ヘイゼル役のシャイリーン・ウッドリーは、いま最も注目されている若手女優の一人だが、ほんとにすばらしい! 物語が進むにつれ、キラキラ感が増大し、この子と友達になりたいなという気になる。また、ラストの彼女の表情に、限られた時間、私たちはきちんと生きているだろうかと考えさせられる。アンセル・エルゴート、ローラ・ダーンほか共演。ジョシュ・ブーン監督。

(ライター 宮田彩未 

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