優先項目を明確にして購入計画を
住宅にかける予算が家計の調整弁
同年代で比較をすると比較的余裕のある収入のなか、上手に家計運用をしておられます。
まず住居費ですが、3年後をめどに試算をしてみます。毎月の積み立てに加え、ボーナスの大部分を住居費に充当した場合、今後3年間で650万円が準備可能。現在の貯蓄から、予備費として収入の半年分相当を差し引いた残額を合わせた1600万円が住宅一時金の金額となります。
夫婦合算年収の2割程度を月々の返済額に設定した場合、物件価格を試算すると、返済期間30年、金利1.8%の場合、借入金額3600万円、月々の返済額は13万円となります。この結果から、諸経費を考慮した住宅価格は5000万円相当となります。
一方、このケースで並行して準備できる教育費は今後15年間で920万円。払い込み済みの学資保険と合わせると1120万円。進路にもよりますが、高校から私立の場合、1人分の準備は問題なくできます。これを基に調整を加えると、イメージがつかめるのではないでしょうか。
例えば、現在の試算はお子さま1人の場合。2人目のお子さまの教育費は、別に積み立てる必要があります。そのときは住宅予算を下げることや、ローン支払額を減らすことになります。参考までにローン返済額を10万円にし、3万円を教育費積み立てとする場合、先程と同条件で2800万円の借り入れとなります。
また、小中学校から私立に入学、理系私大に進学、遠方の大学に通うなどの場合も、住宅予算を減らす必要が生じます。反対に給与アップ、運用で資産が増えるなどの場合は住宅予算が増えることになります。
家計運営で苦しむことはなさそうですが、希望するすべての夢をかなえるほどの余裕もなさそうです。優先する項目をまず明確にし、住宅購入計画を立ててみましょう。