ドラフト・デイ
1月30日(金)からTOHOシネマズ二条で公開
こんな駆け引きがあるとは!アメフト・ドラフトの面白み。
アメリカンフットボールは、アメリカで最も根強い人気を誇るスポーツの一つだが、そのドラフト会議がこんなにスリリングなものであるとは、この映画を見るまで知らなかった。まるで頭脳戦! 日本プロ野球のドラフトが運まかせのくじ引きであることを思い出すと、えらい違いだ。
ケヴィン・コスナーが演じるのは、クリーブランド・ブラウンズのゼネラルマネージャー。チームの運営とドラフトに関する決定権を持っている。その彼が、さまざまな圧力や迷いを乗り越えて驚くべき選択をするドラフトの一日を描いたもので、実にハラハラワクワクさせられた。アメフトに興味がなくとも、緊迫感あふれる娯楽作として十分に楽しめる。
このドラフトを面白くさせているのが、3つのルールだ。前年の最下位チームから先に選手を指名していく、チーム間で指名権トレードができる、指名決定には10分間というタイムリミットがある。これらにより、壮絶な裏の駆け引きが展開し、窮地に立たされた主人公のみごとな逆転劇も生まれるわけだ。選手たちの生活がかかったドラマにも触れられ、胸のすくような後味を残す。ジェニファー・ガーナ―、デニス・リアリーのほか、名優エレン・バースティンが共演。アイヴァン・ライトマン監督。
(ライター 宮田彩未 )