現状では貯蓄を取り崩すことに
住宅の繰り上げ返済を優先して
昨年は、第1子の誕生やマイホーム購入という大きなライフイベントを同時に迎えられたのですね。ご家族が増え、旅行や買い物、保育園の送迎など、車の必要性が高まってのご相談かと思いますが、金額が張るものだけに、慎重に検討しなくてはいけません。
まず、奥さまの収入がない状態で、自動車関連費用が捻出できるか確認してみましょう。年間のコストは、250万円の車を5年ローンで購入した場合の返済が約50万円、加えて自動車税や車検、保険、ガソリン代などの諸費用が約30万円。合わせて約80万円となります。一方、現在の年間貯蓄額は手取り収入の20%に当たる85万円。大変優秀ですが、貯蓄性保険が45万円を占めているため、実質、使えるのは40万円です。
ということは、車を購入すると、今ある貯蓄の取り崩しは避けられず、4年後には底をついてしまいます。車のある生活に慣れると、途中で手放すのは難しくなります。仮に30年間保有すれば、ランニングコストだけで約1000万円にのぼります。まず、住宅ローンの繰り上げ返済、第2子、家族旅行などのために使われるべきお金であることがみえてきますね。
また、ご主人の年齢から考えると、第2子誕生を見越して貯蓄ができるのはあと十数年。家計管理は徹底しておきたいところです。家計簿では月2万円の貯蓄が計上されていますが、収支でみると支出が1万8000円オーバーのため、実際の余裕は2000円ということになります。赤字を出さずに2万円の貯蓄ができる状態を目標に、通信費、雑費・交際費、育児費用あたりから捻出されてはいかがでしょう。
住宅ローンは、毎月の返済額は適正な範囲ですが、72歳まで返済が続きます。65歳完済にむけて、3年に一度100万円の繰り上げ返済を、4回実行できるようにがんばってみてください。