扶養枠にとらわれず働く選択も
中学受験は通塾費用から考えて
家計の厳しい状況を、ご家族で力を合わせて乗り切られたご様子ですね。ご主人の収入も大幅に増えたため、以前と比べ、家計簿にはかなりのゆとりが生まれています。ご主人のお小遣いは高めですが、基本3万円プラス残業代2割の歩合制はよいアイデア。レジャーや外食費もここから賄っているので、今のままで問題はありません。
上のお子さまは、中学から私立大学付属への進学を検討されているとのこと。月々5万5000円の貯蓄に加え、約10万円の黒字があります。データによると、私立中学と公立中学の年間の教育費の差は83万3000円、私立高校と公立高校の差は48万3000円ほど。現在の保育料などを公立の学費と考えると、私立進学も無理なくクリアできそうです。
ただし、見据えておきたいのが下のお子さまの進路です。一般的に兄姉が中学受験をすると「弟妹も私立へ」というケースが多くなるよう。2人とも私立へ進学するとなると、ボーナス以外での貯蓄が難しくなります。さらに、中学受験には、通塾費用も発生します。通塾費用の総額は、一般的な小4生~小6生のケースで200万円程度に上ります。
以上の状況を踏まえ、奥さまの今後の働き方を検討してみましょう。2016年度から、週20時間以上働くと社会保険料を支払う必要が生じるのは、従業員501人以上の会社だけ。その後3年以内に301人以上の会社へと拡大される予定です。勤め先がこれに該当するなら、扶養の枠にとらわれず目いっぱい働くというのも一手です。
また、個人向け国債が満期を迎え、預け先を悩まれているようですね。ご相談者の場合、近い将来に教育費の支出が見込まれるため、安全性を重視した商品選択を心がけてください。現時点では、比較的金利が高い「ネット定期預金」などがお勧めです。