生活のための貯蓄が最優先
住宅の購入は余裕をもって
家族が増え、楽しくにぎやかな家庭が目に浮かびます。そんな中での住宅選びですね。かつて住宅は資産の一つと考えられていましたが、現在では駅前などの好立地物件を除き、値上がりが見込める資産とは言えない状況です。
ご相談者の場合、子どもの成長とともに、住宅を変えることは何の問題もなく、住居費をもう少し増やすことも可能です。ただし、大きな支出増は難しいので、最終的には住宅に対する価値観と費用面で決めていただければよいと思います。新築物件の購入ができるのかどうかではなく、もっとも優先したいのは何か?調整や妥協するポイントは?という観点から考えてみましょう。
現在の家賃は3万円、黒字が9万円程度。いずれ保育料がかからなくなることを踏まえ、教育費の主な部分を子ども保険でまかなうとすると、月10万円程度は住宅にかけられそうです。
ただし、すべてを住宅ローンの支払いには充てられません。戸建てであれば毎年の固定資産税、将来の修繕費の積み立てなどが必要になります。マンションも、固定資産税、管理費、駐車場代などを住宅ローンとは別に準備しなければいけません。
となると、ローン返済額は月8万円ほど、借入金額は2000万円(期間25年、固定金利1.5%)程度が妥当なラインになります。新築住宅を購入するには少し厳しいかもしれませんので、中古住宅も含めて検討したほうがよさそうです。
気になる点としては、今の貯蓄額では、そもそも生活のための必要準備資金が不足しています。また、住宅購入時の諸経費や引っ越し代も準備できません。
まずは、携帯電話の料金や日用品などを中心に家計を見直し、月々の生活費の半年分程度の貯蓄を持つことが、住宅購入への第一歩であることをご確認ください。