教育資金や家の修繕費といった
近い将来に必要な費用を目標に
日に日に大きくなる子どもの笑顔に元気づけられながらも、次のステージへの対応に苦心されている様子がうかがえます。
今の段階で、将来必要となるすべての費用を満遍なく準備する必要はありません。中期的に必要となる資金をまず準備し、その後、長期的な資金について考えてください。
具体的には、教育資金、家の修繕費などが当面の課題になります。仮に夫婦と子ども2人の4人家族を前提にするなら、月2万円、ボーナスから16万円、20年間で800万円程度を貯蓄目標額とすればいかがでしょうか。ただし、家族が増えれば、生活費の上昇分や習い事の費用も必要に。今は、月3万円の貯蓄を目標とすることが現実的な対応と考えられます。
では、どうやって、現在の黒字分にプラスして貯蓄分の費用を確保するのか考えてみましょう。支出項目を見ると、ローンといった固定費の負担が大きいと感じられますが、これを減らすことは難しいですね。他の項目においては、目立って多すぎるものは見受けられません。このため、今後の見直し方針は、幅広い項目から少しずつ支出額を減らすことにします。特に対象となるのは、食費、通信費、生命保険料、小遣い、雑費などです。それぞれを7、8%ずつカットすることで、目標額は十分に達成できます。
ポイントは、支出項目に聖域を設けないこと。初めから「ここは無理!」と言っている場合ではありません。全ての項目において、一からの見直しを心がけてください。
最後に、リタイア後の生活資金の目標額は、今後の経済情勢により大きく変わってくるため、今の段階で定める必要はありません。また、インフレによる影響などを考慮して資産運用の要素も組み込むなど、節約とは違う観点での準備を行うことも必要です。