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試写室・劇場から

舞妓はレディ

9月13日(土)からTOHOシネマズ二条ほかで公開

©2014F/T/K/D/K/K/A

いなか育ちの少女が、舞妓デビューにチャレンジ!

構想から約20年、周防正行監督がついに世に送り出したのは、京都の花街を舞台にしたミュージカル仕立ての最新作。「周囲がどう見ようと、あきらめずにガンバっていれば、夢はいつかかなう」という直球のメッセージを、豪華な配役陣をそろえて伝えてくれる。

舞妓(まいこ)がたった一人しかいないと悩んでいた京都の老舗のお茶屋に、ある日、津軽弁と鹿児島弁のなまりが強烈な少女・春子が飛び込んできた。彼女の願いは「舞妓になること」。女将はあきれてしまうが、そこにいた言語学者が興味を示し、春子は前代未聞の舞妓修業を始めることに…。

花街という伝統と格式が重んじられる世界で、イマドキの少女がぶち当たる壁はかなり手ごわいのだが、春子を支える人情模様は温かい。その支えが与えられたのは、春子の一途な思いがあればこそ、なのだろうなと思う。富司純子、長谷川博巳、田畑智子、草刈民代ほか味のある俳優たちに囲まれつつ、春子役で存在感を示した現役高校生の上白石萌音に注目!

物語が進むにつれドンドン輝きを増し、映画の最初と最後では別格に。爽やかな歌声も魅力的で、確かな実力を感じた。周防監督らしいハッピーな後味で、楽しいファンタジーとして受けとめたくなるエッセンスがふりまかれている。

(ライター 宮田彩未 

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