マダム・イン・ニューヨーク
7月26日(土)から京都シネマで公開
大都会でみごと希望をかなえた
インド人主婦の幸せ物語
「主婦は家事をこなせればそれで十分」というような環境で育ったがために、本当にやりたいことを胸の中に閉じ込め、自分を変える一歩を踏み出せない女性もいる。このヒロインもそうだった、ニューヨークという大都会に来るまでは。
インドで暮らすシャシは2人の子どもを持つ料理上手の主婦だが、家庭内で自分だけ英語ができないことに劣等感を抱いていた。そんな彼女が、ニューヨークに住む姪(めい)の結婚式準備のため、単身、海を渡った。意志疎通ができず不安だらけのシャシの目に留まったのは、“4週間で英語が話せる”という英会話学校の広告。内緒で通学を始めるが…。
主人公の頑張りに思わず声援を送りたくなる。多様なトラブルやアクシデントを乗り越え、女性として一人の人間として輝きを増していく彼女に、ぞっこんほれ込む男性だって現れる。特に、クライマックスのシャシのスピーチは感動的だ。インド映画界で伝説の女優と呼ばれたシュリデヴィが15年ぶりに復帰し、シャシを演じている。若々しい彼女の容姿とともに美しいサリーの衣装にも注目! 長めの歌やダンスが定番という従来のインド映画とは異なる作風で引きつけたのは、新進気鋭の女性監督ガウリ・シンデー。心あたたまるドラマに仕上げた。
(ライター 宮田彩未 )