今後も支出は増加すると想定して
保険料が払い続けられるか再考を
無駄遣いをせず、堅実な家計を運営されていることが、毎月の貯蓄額などからうかがえます。
まず、これからの家計を考えると、お子さまの成長に伴い、食費や雑費、レジャー費、習い事を中心にした支出の増加が予想されます。幼稚園や保育所の費用も発生するため、ここ数年の間に月々5万円程度の支出増を想定しておきましょう。新たな出費をカバーすることは簡単ではないため、固定費を増やさないように心がけてください。
この点から考えると、現在掛け捨ての生命保険を終身保険に変えることには賛成できません。確かに、ある程度の解約返戻金があり貯蓄機能が伴っていることや一生涯の保障、支払った金額よりも高い金額の死亡保障があるなど、終身保険には掛け捨ての定期保険や共済などにはないメリットがあります。一方で、同じ保障額でも保険料は割高となるデメリットも。
今回は、数年後の家計から月3万円の保険料を払い続けることができるのかどうか、もう一度考えてみる必要がありそうです。また、終身保険では、月3万円の保険料を払っても死亡保障額は1000万円程度にしかなりません。勤務先で準備されている保障の充実度合いによっても変わりますが、相談者一家の場合なら、4000万円程度の死亡保障を準備しておきたいものです。
今は、終身保険への見直しを見送ることが賢明なのではないでしょうか。お子さまが大きくなるまでは割安な商品を利用し、できるだけ死亡保障額を増やすことを中心に考えるとよいでしょう。
保険商品において、途中解約はできるだけ避けるべきです。つまり、解約しそうな契約は、結ばないにこしたことはありません。今後、子育て世代への給付が充実するような社会情勢を期待したいところですが、まずは、家庭で取り組める対策を講じていってください。