作家の犬
コロナ・ブックス編集部 平凡社・1728円
作家と愛犬の間にあった哀歓がひしひしと…
25人の作家とその愛犬のエピソードを写真とともに収めた本。かわいい犬を紹介するだけの本では決してなく、作家と犬の間にあった哀歓を強く伝える本でした。
語り部は作家の奥さまやご子息といった両者の関係を見守った人々。日常的な話から悲しい別れの話まで、犬といる作家の素顔を語ります。
本書の文と写真には、犬に愛を尽くす作家の喜びと、それにくるまれて生きる犬の喜びが本当によく表れている。僕はそれをうらやましいと思い、また切ないと思いながら読んだ。愛を尽くすほど別れはつらくなる。きっと読む人によって湧き起こる感情はさまざまでしょう。それだけ思いの伝わってくる本です。
【紹介者】
月と六ペンス 柴垣希好さん
月と六ペンス 柴垣希好さん
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