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質問

夫が脳梗塞になるのではないかと心配
貯蓄はいくらぐらい必要?

夫(会社員)37歳 妻(パート)37歳 子5歳

親族の既往症から、夫が脳梗塞になる可能性が高いのではと心配しています。万一発病したときの入院費や生活費として、いくらぐらい貯蓄すればよいのでしょうか? また、子どもの学費はどの程度貯蓄しておけばよいでしょうか? 住宅ローンの繰り上げ返済とローン控除はどちらを優先すればよいかについてもアドバイスをお願いします。

健康的な生活に重点をおいて
休職時の収入について確認を

堅実な家計を実行されていますね。

まず、病気になったときの費用などですが、脳に関係するだけに高額の治療費となることが多いようです。病状によっても異なりますが、1日あたりの治療費は約2万円超、平均的な入院日数は100日を超えるので(厚生労働省「医療給付実態調査」「患者調査」などから概算)、総額240万円近くとなります。

この数字を見ると、相当な貯蓄が必要と思われますが、健康保険の給付があるため大きな心配は不要です。具体的には、自己負担3割で72万円。さらに、一定金額以上の自己負担分は高額療養費制度が利用できるため、実際の支出は1カ月で約8万5000円となります。個室などを利用する際の差額ベッド代は高額療養費の対象外ですが、治療の必要性から個室となる場合、差額ベッド代は不要に。

加入している生命保険からの給付を考えると、退院後の通院費などを含めても数十万円の支出で収まると思われます。ただし、比較的長期の入院となる可能性が高いため、会社を休む間の収入については確認を。入院費用は準備済みと考え、病気にならないよう健康的な生活を送ることに重点を置いてください。

教育費関係も、今のペースで貯蓄を続ければ、払い込み済みの学資保険や妻の養老保険の満期保険金と合わせて不足することはないでしょう。小学校から私立、医学系大学に進学、子どもが増えるといった場合は、希望と教育費積立計画を練り直す必要が生じますが、それ以外であれば心配することはありません。

最後に、住宅ローンの繰り上げ返済とローン控除は、一般的には繰り上げ返済が優先。ただし、繰り上げ返済は、実施時期が遅くなるにしたがい効果が減るため、近いうちに2度ほど実行。残りは、教育費などの大きな支出が終了してから再検討してみてください。

【回答者】
ファイナンシャルプランナー
山副 耕一

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