ぼくは本屋のおやじさん
早川義夫 ちくま文庫・756円
かつての書店主が、本と人に向き合った日々とは
1982年に刊行されて以来、長い間愛され続けたロングセラーが昨年末に文庫になりました。
本書は歌手・早川義夫が書店を開いていた時代のエッセーです。頼んだ本が入荷されない、変わった客に絡まれる、小さな店ならではの苦悩や葛藤が正直にぼやかれています。この本は、仕事内容うんぬんが書かれているのではなくて、早川さんが書店を通じてどのように人と向き合ったかをつづったものです。
本書に出合ったのは僕が書店で働き始めたばかりのころ。書店の仕事はおもしろいか?という問いに、早川さんは文中でこう答えています。
「楽しくしていくことが、仕事なのだ。」と。なるほど。
【紹介者】
FUTABA+京都 マルイ店 鎌田裕樹さん
FUTABA+京都 マルイ店 鎌田裕樹さん
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