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試写室・劇場から

マラヴィータ

TOHOシネマズ二条、MOVIX京都で公開中

©EUROPACORP- TF1 FILMS PRODUCTION – GRIVE PRODUCTIONS Photo:Jessica Forde

名匠が顔をそろえて放つ、異常なる家族の大騒動記

マフィアがからむ映画となると、一般的には女性受けしないかもしれないが、これは実におかしくて楽しい! リュック・ベッソンが監督し、製作総指揮にマーティン・スコセッシ、演じ手はロバート・デ・ニーロ、ミシェル・ファイファー、トミー・リー・ジョーンズという豪華な顔ぶれにワクワクし、期待を裏切らない娯楽作だ。

ある夜、フランス・ノルマンディー地方の田舎町に、人目を避けるように4人家族が引っ越してくる。この家族、実はタダ者ではない。父親はニューヨークで力をふるった元マフィアのボスだが、別組織のボスを密告したことで命を狙われ、今は家族ともどもFBIの証人保護プログラムを適用されている。潜伏生活のはずが、やがて居所を突き止められ、暗殺者集団と戦うはめに…。

地域でも学校でもおとなしく生活できないマフィアの性(さが)に抱腹絶倒させられる。さらに、随所でアメリカとフランスのカルチャーギャップを笑いの種に変え、デ・ニーロが出演した名作「グッドフェローズ」を引用するその遊びごころ。作り手のほくそ笑む顔が浮かんでくるほどだ。ベテランと若手がタッグを組んだキャストの妙も光る。過激なバトルシーンもあり、12歳未満の観賞には保護者の同伴が適切なPG12指定。

(ライター 宮田彩未 

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