堅実な生活がうかがえる家計簿
夢の成功に向けて“修行”も必要
ご主人に先立たれた後、2人のお子さまを育てられてきたとのこと。遺族年金や保険金などがあるとはいえ、ひとりで家庭を切り盛りするのは、大変なご苦労があったと拝察します。
家計簿をみると、食べ盛りのお子さまがいるにもかかわらず、食費は抑えられていてグッド。また、大学の学費の支払いが終了したとはいえ、“子ども費”も少なめです。お子さまがご相談者の姿を見て、家庭に甘えることなく堅実な学生生活を送っておられるからこそ、なのではないでしょうか。生命保険の保障額アップを考えておられるようですが、まとまった貯蓄が手元にあるため、今あわてて増やす必要はありません。
仕事を探しておられ、ゆくゆくはカフェを開くという夢をお持ちのようですね。収入は少なくとも、修行をかねてカフェでアルバイトとしてなど働いてみるのも手です。自分で店を持ち、さらにそれを維持していくというのは簡単なことではありません。「経営者」としてのセンスと才覚が必要となります。失敗すれば、ご自身の「老後の生活資金」を食いつぶしてしまう結果にもなりかねません。カフェで働きながら、店を経営するというのはどういうことなのか、どうすれば成功するか、などを学ぶことができ、実現可能性も検証できるのでは。
今ある貯蓄は大半が投資信託で、そこから得られる配当が収入に占める割合が大きいようですね。高いリターンが得られるということは、大きなリスクがあることを意味します。「子どもの教育費」「開業資金」など、使用予定が決まっているお金は、確実性の高い金融商品に振り分けておきましょう。「保有しているものは売却したくない」ということなら、毎月貯蓄に回しているお金だけでも定期預金などに預け替え、徐々に安全資産の比率を上げていかれてはいかがでしょうか。