内臓とこころ
三木茂夫 河出文庫・819円
“こころ”の成り立ちを解剖学からひもとけば…
本書は人間のこころを解剖学という独特の視点から論じた一冊です。
こころはどのようにつくられるのでしょうか。渡り鳥は方位磁石やカレンダーを用いずとも、方角や時期がちゃんとわかります。それと同じように私たちの体にも生まれ持って内蔵されたリズムが存在するのです。解剖学者である著者が、子どもの発育過程をなぞりながら、このリズムと人間のこころの関係を解き明かします。
一見、難しい内容に思えますが、保育園での著者の講演をまとめたものでとても読みやすいです。文中にのぞく著者の父親としてのまなざしがあたたかく、子育てに携わる方にぜひ読んでいただきたい一冊です。
【紹介者】
FUTABA+京都マルイ店 鎌田裕樹さん
FUTABA+京都マルイ店 鎌田裕樹さん
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