結婚資金援助は100万円程度
老後は生活費以外に支出あり
お子さまが大学進学を控え、支出のピークを迎える時期ですね。独立まで約6年。その後は、老後に向けた貯蓄のラストスパートに入ります。
まず、大学に納める4年間の費用総額(入学金、授業料、施設設備費など)は、私立文系で約390万円、私立理系で約520万円(平成22年度文科省調べ)となります。さらに、教科書代、課外活動費、通学費などに年間約20万円。入学前でも受験料に15万円程度(平均4、5校受験)かかってくるため、100万円ほど余分にみておきたいところです。ご相談者の場合、年間96万円の貯蓄と加入している学資保険で、現在の貯蓄を取り崩すことなく捻出できるのではないでしょうか。
結婚式や新生活準備など、親からお子さまへの結婚資金援助は、100万円程度のようです。
次に、老後資金について。貯蓄計画を立てるためには、まず、「夫婦の月々の生活費」の把握を。そのうちで「公的年金でカバーできる金額」と、「毎月の不足額」を計算する必要があります。生活費は生活水準や価値観によって異なりますが、高齢者夫婦の場合、一般的に月平均27万円です。
公的年金の受け取り予想額は、「ねんきんネット」で確認してみてください。仮に、年金額が夫婦合わせて17万円とすると、毎月の生活費が27万円なら、不足分は月10万円。65~85歳までの20年間で計算すると2400万円になります。その他、介護が必要になった場合の初期費用(平均300万円)や死亡後の整理費など、生活費以外に想定される支出についても書き出してみてください。そこから、すでに準備できている老後用貯蓄を差し引いた金額が、今後の貯蓄目標額になります。
特に、自営業の場合は、引退時期により老後のマネープランも変わります。ご主人の希望を聞いておき、老後の生活について話し合ってみてはいかがでしょうか。