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試写室・劇場から

ミュージカル「レ・ミゼラブル」

9月7日(土)~23日(祝・月)、大阪フェスティバルホールで公演

2013年帝国劇場公演より(写真提供:東宝演劇部)

新演出で、充実した一体感! 見応え十分な重厚さ

原作は、ヴィクトル・ユゴーの大作「レ・ミゼラブル(邦題 ああ無情)」。1985年にロンドンでミュージカル化されて以来、世界各国で上演され続けている“ミュージカルの金字塔”とされる舞台である。

日本初演は1987年。26年目を迎えた今年は、新演出に加え、新たなオーディションで選ばれた新キャストでの公演となる。

一切れのパンを盗み、19年間もの囚人生活を送った男ジャン・バルジャン。彼の波乱に満ちた人生を主軸に、革命を目指す学生たち、若者の恋などが歌と演技とで構成され、重厚で上質感のある舞台に仕上がっている。

まずは、出演者たちの見事な一体感に魅了される。また、法によって追い詰められるジャン・バルジャンと、法が正義だと信じ、ジャン・バルジャンを執拗に追う宿敵ジャベール刑事の両役を、日替わりで演じ分けている福井晶一と吉原光夫に注目したい。歌唱力はもちろん、二人の対決シーンの緊張感のあるすごみや、神と対峙(たいじ)する姿が秀逸である。

そして、学生たちと共に革命を目指すガブローシュ少年を演じる役のひとり、加藤清四郎の存在も見逃せない。「夢やぶれて」「民衆の歌」など、誰もが一度は聞いたことがある曲も堪能できる。

(ライター あさかよしこ 

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