“家族のライフプラン”実現には
しっかりとした資金計画が必要
社宅が利用できる環境などを上手に利用して、堅実な家計運営をされています。次のお子さまの誕生に合わせた新たな計画作りは、大賛成です。
さて、ご家族の夢は、子どもが小学生になったら海外旅行に連れて行きたい。子どもは大学まで行かせたいし、希望するなら院や留学もかなえてやりたい。老後はロングステイなどを利用して海外生活。
いずれもしっかりとした資金計画が必要です。目標設定のために概算金額を考えてみましょう。
まず、教育費。大学までの平均的な教育費は、高校まで公立、大学私立理系のケースで1400万円、すべて私立のケースで2500万円程度となっています(文科省「平成18年度子どもの学習費調査」/国民生活金融公庫「平成19年教育費負担の実態調査」より)。このため、お子さま独立までには、旅行費用も含めて5000万円程度が必要に。学習塾や下宿の有無、大学院などを考慮すると、さらに1000万円程度の負担が生じることも十分考えられます。
一方、貯蓄は、現在加入している積立型保険や貯蓄額を考慮しても、これから15年程度の間に3000万円、年間200万円程度が必要となります。今後、出産などに伴う支出増が見込まれるため、現在の黒字額を維持することは簡単ではありませんが、この5年間は、食費や雑費関連を見直して、現在の黒字額13万円を維持すること。これが当面の目標です。
ただし、このペースでは老後の夢に充てる資金が足りません。退職金、公的年金の状況など変動要因がありますが、金融商品からの収益も必要となるでしょう。その際のポイントは、短期的な市場変動を気にすることなく、長期的な視点で運用方針を決め、実行していくこと。多くの夢をかなえることは簡単ではありませんが、目標が定まれば、がんばりがいがあるのではないでしょうか。