ホーム > > インタビュー

インタビュー

劇団四季 鄭 雅美(チョン アミ)さん

入団して、まる10年間、『ライオンキング』一筋の鄭さん。
ラフィキのほかにも、アンサンブル(集団演技)の一人としても、この大作を支え続けている頼もしい存在。

「命」の舞台を演じながら、「命」を実感したあの日

大阪四季劇場で、話題のミュージカル「ライオンキング」に出演中の鄭雅美さん。熱く優しさに満ちた存在感で、客席を魅了しています。



「♪ナ~ンツ インゴンニャマ~ バキティ ババ~」…大阪四季劇場で公演中のミュージカル「ライオンキング」は、このズールー語の第一声で開幕します。歌い上げているのは、時空を超えてサバンナを見守り続ける“ラフィキ”を演じている鄭雅美さん。

「入団前も、小さい歌舞団などで歌っていたんですが、あるとき、『キャッツ』の中で歌われる『メモリー』という歌に魅せられたことが、入団するきっかけに」

入団以来10年間、この舞台に立ち続けている鄭さんにとって『ライオンキング』は、鄭雅美という人間と、鄭雅美という俳優を成長させてくれる“友達のような存在”であるといいます。

そして10年の間には、思いがけない出来事にも遭遇しました。東日本大震災の当日、「東京公演の真っ最中に、あの地震が起きて舞台は中断。そして2日後、不安を抱きながら公演を決行した劇場に、100人ものお客さまがいらしてくださったんです。“サークル・オブ・ライフ”という、命をテーマにしたこの舞台から、力をもらいたいって。私たちも、改めて“命”を考える機会をいただけました」。

おばあちゃんになるまで…

宇治市の出身。京都は、鄭さんにとって、「いつでも帰ってこられて、落ち着くことのできる場所」だと言います。

そして、今、彼女のひそかな望みは「舞妓(まいこ)体験(笑)」。そして─。

「もしできることなら、おばあちゃんになるまでラフィキを演じ続け、子供や孫に、ぜひ見せてあげたい!」

(文・あさかよしこ

このページのトップへ