その場小説
いしいしんじ 幻冬舎・1575円
即興で書かれた物語から感じる
“その場の匂い”
いしいしんじさんが各地で行った、即興で小説を書きながら朗読するという試みのときにできた物語をまとめたのが、この「その場小説」。
小説は、五年にわたり、五十四カ所で書かれています。
とても即興とは思えないのはもちろんですが、それ以上に、その場その場で生み出された文章だけがもつ“匂い”のようなものを感じることができる特別な文章です。
いしいしんじさんが言っています。ひとつひとつの小説を「終える」のではなく、話のほうが自然に「終わる」と。
いしいしんじという小説家が「その場」で書いた、生の言葉による今までにない小説をぜひ読んでみてください。
【紹介者】
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん
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