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かけいぼ診断 ファイナンシャルプランナーが家計簿をチェック、家計の色んな悩みにお答えします

質問

定年時、住宅ローンの残高1300万円
定年後収入半減。家計どうすれば?

京都府 夫(会社員)57歳 妻(主婦)57歳 長男(会社員)21歳

定年を目前に控えた夫婦です。同居している息子からは、毎月3万円を入れてもらっています。定年時に住宅ローンが1300万円弱残ることになります。また、定年後65歳までは今の会社で働けますが、給料は半分以下になる予定で不安です。定年後は車を廃止してバイク通勤にして、家計の見直しを図っていきたいと考えています。家計のどこを見直せばよいでしょうか。

住宅ローンの残高を減らして
老後の生活に少しでも余力を

お子さまが無事就職され、親としての役目もひと区切りですが、同時にご夫婦の老後を真剣に考える時期にさしかかりましたね。

今の家計簿は大幅な黒字で、ご夫婦のお小遣いも最低限に抑えるなど、リタイア後の生活に向けて一生懸命に節約されている様子が伝わってきます。固定資産税や自動車関連支出のために、毎月貯蓄している点もグッドです。現在の家計に問題はないのですが、退職時に1300万円近い住宅ローンが残るのは大きな不安材料ですね。今から手を入れて、老後の生活に少しでも余力をつくっておきましょう。

住宅ローンの見直し方法として、最も一般的なのが「繰り上げ返済」ですが、現在の年齢を考えると手元に少なくとも1年分の生活費は残しておきたいもの。ご相談者の場合、今ある400万円は手元にキープして、ボーナスなどでまとまったお金が入ったら、その都度、こまめに繰り上げ返済をするとよいでしょう。

また、これ以外の見直し方法として、住宅ローンの「条件変更」があります。家計に余力があるため、毎月貯蓄されている5万円強を、返済に上乗せする形に変更すると仮定。結果、残りの返済期間は15年から9年まで縮まり、60歳時点のローン残高は約1000万円となります。それまでに200万円の繰り上げ返済を行うことができれば、退職時点でのローン残高は、約800万円となります。退職金から一括返済をしても、ある程度のお金が手元に残ることに。

60歳以降、収入が半分になっても、住宅ローン返済や車関連の費用がなくなると、十分やりくりできそうです。それでも家計が厳しいようなら、終身保険や個人年金は、以降の払い込みをストップし保障を残す「払い済み」にすることも一手です。ご夫婦で力を合わせ、気を引き締めてがんばっていきましょう。

【回答者】
ファイナンシャルプランナー
八束 和音

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