こっそり ごっそりまちを かえよう。
三浦丈典 彰国社・1890円
気づくこと、考えることで街も住まいも変わっていく
「まちじゅうの駐車場をこどもの遊び場に戻そう」「日本中のビルをぜんぶ横に倒して1階建てだけの世界をつくろう」など、荒唐無稽とも思われる提案が詰め込まれた本書。建築家でありながら合理的な都市計画に疑問を抱く著者が、街や住まいを見つめ直すきっかけを与えてくれます。
日本の住宅の平均寿命は英国の半分以下だとか、外出時の交通機関の国際比較だとか、豊富なデータを添えることによって、街やくらしの特性が浮き彫りにされ、読後に少し視界が広がるような1冊です。わたしたちは、自分の家や街のことを知っているようで全然知らない。そんな気づきが住環境を変える第一歩なのかもしれません。
【紹介者】
恵文社一乗寺店 堀部篤史さん
恵文社一乗寺店 堀部篤史さん
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