光は東方より
小泉八雲 講談社学術文庫・1208円
八雲が語る日本が、現代の私たちに伝えるものは
世界を放浪したのちに、明治時代、日本に帰化したラフカディオ・ハーンこと小泉八雲。日本の古い伝説や民話を、親密に、美しい文章で、世界に紹介しました。
本書では、松江から転居した九州時代のことや、身の回りに起こったこと、民話や伝承が語られるとともに、八雲自身がそれまで生きる上で考えていたこと―世界や人間、自分自身の存在について、精神的・哲学的な考察―も披露されます。
八雲が見た日本は、私たちにも遠い過去となり、見知らぬものも多いです。彼の語る「日本」は、今の私たちに不思議な感動をもたらすと同時に、大切なものについて考えるきっかけを与えてくれるものだと思います。
【紹介者】
古書ダンデライオン 中村明裕さん
古書ダンデライオン 中村明裕さん
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