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インタビュー

京都水族館 海獣飼育担当 西岡祐里さん

西岡さんが呼ぶとすぐに集まってくるイルカたち。「休みの日も、うまくできているかな、元気にしているかななど、しょっちゅう気になってしまいます」 撮影/瀬田川勝弘

「海の生き物が身近にいる
この環境を楽しんでほしい」

オープン以来、多くの人が訪れて注目されている「京都水族館」。なかでも人気のイルカのパフォーマンスに出演している、西岡祐里さんに話を聞きました。



「パフォーマンスではジャンプなどのダイナミックな動きだけでなく、尾びれはどういう役割があるのか、イルカ同士はどうやってコミュニケーションをとるのか、などイルカがどういう生き物なのかをきちんと伝えていきたい」と西岡さん。

確かにパフォーマンスを見ていると、イルカの生態がいろいろわかるような構成になっています。では、西岡さんとイルカのコミュニケーションは?

「人と違って言葉が通じない分、しっかりと観察することで、体調や気分の変化を見逃さないようにしています。イルカ同士もケンカしたりするんですよ。演技の中でもケンカ相手の近くには行かなかったりね(笑)」

今の京都の子どもたちがうらやましい

西岡さんは、いま23歳。生まれも育ちも京都市右京区で、もちろん子どものころに水族館はありませんでした。

「小学3年生のとき家族旅行で訪れた和歌山でイルカのパフォーマンスを見たんです。その時から私もイルカのトレーナーになりたい、と思ってこの道にすすみました」

地元で夢をかなえて、いま思うことは─。

「海から離れた京都に住んでいて、子どものころには、そう簡単に海の生き物を見に行くことなんてできませんでした。水族館だって遠かったし。だから、実はちょっぴり今の京都の子どもたちがうらやましいんです。だって、ここなら学校帰りにでもふらりと見に来れる。だから、この環境を十分楽しんで、海の生き物にもっと触れてほしいですね」

(文・山舗恵子

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