かなりの手元資金が必要な時期
あせらず、事業の安定に専念を
開業して1年、ご不安やご苦労もあったかと思いますが、ひとまず軌道に乗られてよかったですね。夫婦二人三脚で頑張ってこられた結果だと思います。
まず、住宅ローン以外の支出については、共働きにもかかわらず食費もかなり抑えられており、特に見直しが必要な項目はなさそう。保険料は高めですが、将来の退職金代わりにもなる貯蓄性の高い積立保険の割合が高く、死亡・医療保障などの掛け捨て保険はサラリーマン家庭より厚めの保障が必要なので、妥当な金額と考えられます。さらに、手のけがや病気で収入が途絶えた場合に備えて、所得補償保険などがあればより安心です。
懸案の住宅ローンについては、毎月の返済が15万円と大きな負担になっていることは間違いありませんが、夫の収入だけでも、なんとか赤字にはなっていません。ただし、小遣いや被服代、固定資産税などは計上されていません。年間を通して、夫の収入だけになっても生活できそうか、その金額を正確に把握しておきましょう。
開業してまだ1年。事業が安定するまで、3~5年ほどかかるといわれています。その間に必要な資金として、①万が一の予備資金として1年分の生活資金②2人目の子どもができ、妻の収入が減少した場合の不足資金③売り上げアップを計るための事業展開に必要な広告宣伝費や機材代、人件費などの運転資金が考えられます。今後の事業計画や出産計画について夫婦で話し合い、どれくらい手元に置いておけば安心できるか計算してみてはいかがでしょうか?
今は、少し余裕を持って手元資金を確保しておきたい時期。住宅ローンの繰り上げ返済は、事業が安定した後に実行されても遅くないでしょう。売り上げが増えれば、今後の借り換えにも有利に働きます。事業のより一層のご発展を、心よりお祈り申し上げます!